入園・入学のお祝いをいただいたときのお返しのマナー
4月といえば、入園、入学の季節。身内や親しい友人などから子どもの入園、入学祝いをいただく機会も多いはず。そうしたお祝いへのお返しは、どのようにするのがマナーなのでしょうか? ここでは、入園、入学祝いのお返しをするタイミングやその相場など、基本的なマナーについて解説していきます。
入園・入学のお祝いをお返しする時期はいつ?
入園、入学の時期は、親も子どももバタバタ忙しいものです。お祝いを贈ってくれた方も当然、そのことは理解しているでしょうから、慌ててお返しの品を準備する必要はありません。とはいえ、新生活が落ち着くまでまったく何もしないというのは、少々マナー違反と言えるでしょう。お祝いをいただいたら、遅くても3日以内に、電話などでお礼の連絡を入れておくようにしましょう。このときに大切なのは、親だけでなくお祝いを受け取っ子ども自身もしっかりとお礼をするということ。たどたどしくても構いません、「ありがとう」の気持ちを相手に伝えさせるようにしましょう。
そして、お返しの品を贈る場合には、入園、入学式が終わってから遅くても1カ月以内には、先方に届くように準備をしておくのがおすすめです。その際にも、お子さんの手書きの絵やありがとうのひとことを添えておくと、より気持ちが伝わるのではないでしょうか。
お祝いのお返しには何を送る? 金額の相場はどれくらい?
入園、入学祝いというのは、もともと学用品などの準備でなにかと物入りな時期に、「少しでもお役に立てて下さい」という援助の気持ちが込められたもの。ですから、「お返しは不要」というのが一般的で、むしろお返しをすることでかえって相手に気を遣わせてしまうということもあるのです。
とはいえ、「お返し不要」というのはあくまでも一般的な考えであって、お住まいの地域によっては「喜びを分かち合う」という意味で、内祝いをするところもあります。「郷に入れば郷に従え」というように、その地域ならではの習慣に合わせて、お返しの有無を決めていくのが良いでしょう。
では、お返しを贈る場合にはどれくらいの金額のものを準備すれば良いのでしょうか。一般的な相場は、いただいた品物の3分の1程度から半分程度の金額だと言われています。
お祝い返しの品物としては、コーヒーやお菓子、調味料の詰め合わせといった食べものから、洗剤、タオルといった日用品など、後に残らないものを選ぶのがおすすめです。
感謝の気持ちが伝わるお返しの贈り方
入園、入学祝いのお返しを贈る場合には、「内祝い」ののしを付けるのが一般的です。のし紙は紅白の蝶結びのものを選び、表書きの下段には子どもの名前を書きます。幼稚園や小学校の場合はまだ子どもも小さいので、フルネームではなく下の名前だけでも良いでしょう。
おじいちゃん、おばあちゃんへのお祝い返しは必要ないと決めている家庭も多くあると思いますが、お祝いを贈る場合でも贈らない場合でも、ランドセルを背負った子どもの写真や、お祝いにもらった洋服などを着た写真を送ることは大切です。孫の成長はなによりも嬉しいプレゼントですから、子どもが描いた絵などを一緒に送るのもおすすめです。
また、相手のお子さんが入学したときにはお祝いをしていなかったのに、我が子の入学祝いをいただいてしまった場合には、内祝いの品とは別に図書カードなどを添えてみても良いかもしれません。とはいえ、大切なのは「感謝の気持ちを伝えること」。考え過ぎてしまわずに、お祝いをいただいて嬉しかったという気持ちを素直に伝えることを忘れないようにしましょう。
近ごろは、入園、入学祝いへのお返しは必要ないという考えもありますが、お祝いをいただいたらお返しをするのは基本的なマナーです。子どもの成長をこれからも見守っていただけるように、心を込めてお返しをするようにしましょう。